Nintendo Switchの“Joy-Conドリフト問題”、欧州でも無償修理提供へ。Nintendo Switch Liteのアナログスティックも対象

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Nintendo Switch用コントローラーであるJoy-Conにて、いわゆる“ドリフト”の問題が発生した場合に無償修理を提供する地域として、任天堂が新たに英国・スイス・EEA(欧州経済領域)を追加していたことが明らかになった。海外メディアNintendo Lifeが報じている。

Joy-Conのドリフトとは、アナログスティックに触れていないのに勝手に入力がおこなわれる、上の映像のような現象のこと。内部パーツの何らかの不具合が原因だと考えられており、欧米の一部の国では製品の構造的な欠陥だとして集団訴訟にも発展している。そして、2020年に米国にて集団訴訟が提起された直後に、任天堂は同国内でのサポート対応を変更。ドリフトの症状が発生した場合、そのJoy-Conが保証期間内か否かに関わらず一律無料で修理するようになった。

今回任天堂は、英国などにおける公式サポートサイト内の「Joy-Conのアナログスティックが反応しない、あるいは誤った反応をする」と題されたトラブルシューティングページを更新。タイトルには、ドリフトの症状への対処が含まれることが追記され、指示どおりに対処してもドリフト問題が改善しない場合に、当面のあいだ任天堂が無償修理を提供することが明記された。また、Nintendo Switch Liteに搭載されたアナログスティックについても、同様の内容のサポートページが用意されている。

無償修理が提供されるのは、英国・スイス・EEA(欧州経済領域)にて購入された製品が対象。メーカー保証が切れていたとしても、またパーツの消耗が原因だったとしても、無償修理が適用されるという。ただし、任天堂製以外のアクセサリの使用が原因であったり、改造が施されていたり、レンタル目的などに利用されていたりなどしたJoy-Conには適用されない。シリアル番号が消されるなど汚損されたものも同じくである。基本的には、すでに米国で提供されている無償修理と同じ対応といえるだろう。


任天堂がこのタイミングで、ドリフトの症状が発生したJoy-Conへの無償修理対応の提供地域を拡大させた理由は不明。先述した集団訴訟は英国などでも提起され、また消費者団体から追及されることもあったため、それが関連している可能性はあるだろう。なお、日本の公式サポートサイトにおいては、現時点では無償修理の提供については記載されていない。

【UPDATE 2022/4/5 13:32】

欧州委員会は4月4日、今回明らかになった英国・スイス・EEA(欧州経済領域)でのJoy-Conの無償修理対応について、欧州委員会がNintendo Switchのコントローラーに技術的な問題が繰り返し起きていると任天堂に指摘した結果、保証期間を過ぎた場合でも無償修理に応じることに同社が同意したものであると報告した。

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