テレビゲームと利他 批評家・北村匡平
子供たちとよく一緒にテレビゲームで遊んでいる。僕が思春期を過ごした1990年代は、すでに家庭に普及していたファミコンと、新しく登場したスーパーファミコンが爆発的なブームを巻き起こしたテレビゲームの時代だった。子供にとってそれは熱狂せずにはおれない魅惑の機械だったが、その一方で親にとっては、中毒性が高く、勉強や運動の時間を子供から奪う、家庭から排除すべき「悪」にほかならなかった。
自分が親になった...
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